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香港準備編


ここでは、二度目の海外旅行でいきなり一人で香港へ旅立つ前。
現地で待ち合わせした女性の話などのエピソードをお送りしたいと思います。いわば旅行記番外編です。


お盆休みを取れなかった僕は、9月の後半に代わりの連休をいれました。

「さぁせっかくの連休だし、どっか行くぞ。」と意気込んでました。「どうせ行くなら海外だ。」なんて
漠然と考えていました。しかしこんな9月の平日に連休が取れる友人はいません。まっとうな社会人なら、
お盆にしっかり休んだってのに、9月にも海外旅行に行ける様な連休は取れないんじゃないでしょうか。
休みたくても休めない。それが企業戦士サラリーマン。僕が社会の歯車のひとつをはずして、海外へ高飛びするわけにもいきません。
必然的に一人で、それも極秘裏に計画は進められました。

しかし生まれて2回目の海外旅行でいきなり一人で行くなどと、これまで一切考えていませんでした。
前回台湾へ行った後、会社の同僚と飲んでいて台湾の話に華を咲かせていたら

「ラジはもう一回海外に行ったら、今度は一人で行きそうだな」

などと言われて、ハハハと愛想笑いをしてましたが、さすがに一人で海外へ行く勇気なんて出ないと思っていたのです。それが1年も経たないうちに本当に一人で海外へ行くことになろうとは・・・・・

さて、海外はいいけど どこへ行こうか?ということは割とすんなりと香港に決まりました。一番行ってみたい国は香港だったから。その理由は「シェンムー」というSEGAがドリームキャストで発売したゲーム。僕はこのゲームの大ファンで、その2作目「シェンムーU」の舞台になっている香港に行ってみたいと常々思っていたからなのです。


さて、連休まで1ヶ月以上の準備期間がありますので、ネットでじっくりと下調べ。

・オールフリーで動けること

・ホテルは九龍島

・安い

という条件に見合ったツアーを見つけたため、JTBに予約をしに行きました。

「あのー、香港へ行きたいんですけど。」

「こういったプランがありますが、いかがでしょう?」

そう言って差し出されたパンフに書かれていたのは、

「ペニンシュラホテルに泊まる香港4日間」


どアホ!そんな高いホテルに泊まれるかい!


あのですね、ペニンシュラホテルといえば世界トップクラスの豪華ホテルですよ。4日間のツアーでも20万円以上するんですよ。僕がそんなお金持ちに見えるんでしょうか?他にいいプランは無いものかと探してもらったが結局ネットで見たプランが一番安かったため、それに決めました。候補のホテルはハイアットリージェンシーとカオルーンホテル。お隣にあるためロケーションは同じです。ハイアットの方が若干高くて、ホテルのランクが上だが、カオルーンにはネットができるPCが各部屋にあるのでそちらにしました。狭いホテルだと有名なビジネスホテルですが、一応ペニンシュラの姉妹ホテルです。JTBのお姉さんもペニンシュラがカオルーンになるとはガックリでしょう。クラウンがカローラになるようなものです。


さあ、もう後戻りはできません。1ヶ月後には一人で海外に投げ出されるのです。
旅行を決めた僕が次にすること、横須賀へ行くことです。その次の休みに1泊2日で一人で行ってきました。
それは旅行記「
一章 横須賀」でお送りしています。

横須賀から帰ってきたその夜。とある旅行掲示板で、ある書き込みを見つけました。
「香港で一緒にごはんしませんか?」といったものです。どうやら女性のようです。仮にKさんとしておきましょう。
見るとすでに2名ほどの野郎が書き込みをしています。
一人で横浜・横須賀で寂しい食事をしてきた僕は飛びつきました。すでに書き込みしている人とみんなで楽しく食事できたらと思い、メルアドつきでカキコしたわけです。そしたら翌日、来ましたKさんからメールが。

それがね、いきなり「ごめんなさい!」とか書かれてるんです。目を疑ったね。何に対してごめんなさいなの?何か悪いこと書いたっけ。とか思いましたが、どうやらツアーメイトが見つかったため、勝手できないんでお断りさせてください。ってことだそうです。そっか・・・残念だなぁと思いつつ、返信しました。ツアーメイトが見つかって良かったですね。って。すっごい良い人を装って、いや、本当に本音で、正直に。

ここで新たな問題が勃発しました。これまで、海外の不安がいっぱいで食事の不安など一切してなかったんですが、新たに生まれちゃったのですね。ごはんどうしようって不安が。一人で食事ってのはかなり寂しいものです。彼女もそれを知っていて掲示板に書き込みしていたのでしょう。まあ女性ですから、見知らぬ男に対して警戒するくらいが丁度いいですし、それはそれで納得しました。


そして翌日にメールチェックをしたら、Kさんから返事が来ていました。どうも2通きています。

「1度お断りしたのになんですが、もし良かったら「朝ごはん」なんてどうでしょう?」

「ツアーメイトはみつかったのですが、現地集合なのでホテルも別々、朝ごはんは1人なのです」

という内容でした。まあ、僕の紳士的なメールにいたく心を惹かれたのかどうかはわかりませんが、思いがけないメールに驚きました。そしてもう一通のメールはその数時間後、

「実は今日、一緒に旅行を予定していたツアーメイトの方が行けなくなってしまったという連絡がありまして・・」
という内容でして、時間が合えば一緒にお食事どうですか?ということです。まあ、僕の方はスーパーフリーで合わない時間なんてありませんから、「いつでもいいですよ。狭い香港どこでも行きますよ。」と返信しておきました。初めての香港で、しかも一人で行くってのにこの豪胆さはどうでしょう?我ながら自分の無鉄砲さには驚きます。


それからは毎日交互に何が食べたいか?などのメールを交わしていました。もうすっかりメル友です。まあ、そのメールで予定を詰めていったりするわけですが、いろいろと紆余曲折がありました。

「香港在住の友人と食事する予定が入ったので、お昼だけ」

「やっぱり夜にその香港人の女性と一緒に上海蟹食べませんか?」

などなど、最初に食事仲間を募集していたのは彼女の方なのに、ずいぶんと振り回されました。僕は最初にいつでもどこでもいいと言っていますので、全てに対してイエスマン。こちらで合わせるからOKですとその都度返事をしていました。

ある日、僕が返事のメールを書いたのはいいけれど、送信してなかったことになってました。「今日はメールが来ないなぁ」と思っていたら、2日後、

「お返事をいただけないといいうことはごはんを一緒には行けなくなったということと思っていいのでしょうか。」

と普段の彼女からは考えられない冷たい文章でメールが来ていました。短くてそっけない文章から、Kさんが怒っている感じが伝わってきたので、慌てて確認したらやはりメールが送れていなかったことに気付き、弁解と謝罪のメール。そしたらすぐに「良かった。」と返信が来て、文章もいつもの優しい彼女に戻ってました。しかしあの時はかなり焦ったね。別に付き合ってるわけでもないのに、恋人に別れを告げられた時のような慌てぶりになってたもの。



そうやってKさんとメールを交わしながらも、自分の行動予定をたててました。シェンムーで主人公の涼さんがいくところ、文武廟、九龍城はすでに決定済みです。
九龍城砦は現在では無くなってしまい。今は九龍寨城公園になってます。あのゲームは80年代が舞台になってるから仕方ない。とりあえず行動予定に入れることにしました。おっとそれより空港付近の駐車場も予約しておかないと!
電車とバスで行ってもいいんですが、車で行ったほうが早いので、名古屋空港付近の民間駐車場をネットで調べて予約しました。もう2日後には出発じゃないか!

1件目H駐車場

「明後日から予約お願いしたいんですけど。」

「どちらへ行かれるんですか?」

「香港です。」

「帰りの日がいっぱいで迎えにいけないのでダメですね。」

おいおいおっさんちょっと待てよ!いつ帰ってくるかなんて一言も言ってないじゃないか!
香港って言ったとたんに態度変わりやがって。何なんだコノッ!


2件目Jパーキング

「予約お願いしたいんですけど。明後日なんですが。」

「どちらへ?」

「香港です。」

「・・・じゃぁ帰ってくるのは夜だね。何時くらいの予定?」

「夜9時くらいです。」

「うーん。車はなんですか。」

「BMWです。」

「うーんアジア行きは遅れるのが当たり前だからねぇ(←イヤそう)送迎できないから。お客さんの車で送迎する サービスがあるからそれになりますね。少し高くなるけど。ホームページで見たの?書いてあるでしょ。 何ならよそを利用したら?」

「・・・いいですよ。それで、お願いします。」

「ホントにいいの?・・・じゃぁ待ってます。気をつけて来て下さい。」

もう、ホントに嫌そうです。夜遅く迎えに行くのが嫌なんですか?夜の9時や10時くらいなんだ!すぐ近くじゃねぇか。それとも何だ?外車だから嫌なのか?それかひょっとしてSARS?もうSARSの流行は終わってるだろ?なんでかなー?

まあそんな感じだったんですが、そういわれてはなおさら利用してやろうじゃねえかという気持ちで予約しました。


さて、駐車場の予約も済んだことだし、もうすぐ出発ですから。具体的に待ち合わせを決めなくてはいけません。

「僕は青いデジカメを首からぶら下げて行きます。」

とメールしました。うん、これならバッチリだ、一目瞭然。しかし、Kさんは

「髪の毛の長さが肩に付く位で、身長は153CM」

って。イヤ、これじゃわかんないよ。香港はアジアですよ、欧米じゃないんですからわかんないですよ。間違って現地人に声をかけてしまったらどうしようとか思うじゃないですか。そういうときは何か目印のようなものを付けていくのが正しいのではないでしょうか?

まぁでも、見つけてもらえばいいわけだし、気にせずそれはスルーしました。


で、当日香港で無事会えたわけですが、Kさんは僕と同じように首からカメラを下げた日本人に声をかけてしまったそうです。うん、奇遇だった。ちょっとイケメンな日本人男性が待ち合わせ場所に居た。間違えても仕方ないと思った。僕は最初からKさんを見つけるのは不可能に近いと思っていたので、いかにも「僕、待ち合わせ中です」といった感じで立ってただけだった。


で、途中からすっかり忘れていたんですけど、冒頭で触れた他の書き込みをしてた人たちはどうなったんでしょうね。聞けなかったので、Kさん。ここを見てたら教えてください。


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