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「男なら 一度は行っとけ みちのく一人旅(字余り)」

そんな一句を詠んでみたところで、東北地方へ旅立つことと相成りました。東北へはこれまで行ったことがなかったので、とりあえず行ってみようかと。あいかわらず何も考えてないイイカゲンな考えで旅先を決めたわけです。

とは言っても、東北地方の知識は無いに等しい。りんご・・・・恐山・・・・・なまはげ・・・・・

どこに行こうか悩みながらANAのホームページで路線検索をしてみる。

「あーもう、とりあえず仙台行くか仙台! 牛たんポチっとな!」

仙台=牛たん=大好き! という黄金の方程式が成り立ったので、おもむろに仙台空港行きの便をクリック。またもや出発前日に、チケットレスの割引800円だけで航空券を手配しました。


ANAの仙台行きは一日に3便。早朝、おやつの時間、夕刻。早朝の便はさすがに起きられないので、お昼頃に行って、ゆっくりと中部国際空港(通称:セントレア)を見学することにしました。


電車に乗ってセントレアに向かうのですが、今年開港したばかりあってか空港周辺は空き地が多く、ただっ広い野原に「りんくうタウン建設予定地」という看板だけが寂しく立っています。空港島もまだまだ空いている土地が多く、栄えていくのはまだまだこれからという感じです。

セントレアはさすがに新しい空港だけあってか、よく考えられて造られており、電車、自動車、バス、高速船などアクセスの方法は多く、全てアクセスプラザというところに到着するので迷うこともありません。そしてメイン通路のすぐ先には国内線と国際線両方の出発ゲートが。正面のエスカレーターを上ると飲食店街とスカイデッキです。非常にわかりやすく無駄が無い。とりあえずスカイデッキに出てみよう。

空はどんより曇り空。今にも雨が降り出しそうな気配ですが、広いデッキで子供のようにはしゃいで飛行機の写真を撮ってました。

さて、飛行機も見たし食事でもしようかと建物の中に戻るのですが、人がとんでもなく多くてロクに食事ができそうにありません。今はお盆休みの真っ只中、家族連れやらカップルやらが多すぎてどこの店も並んでいます。とりあえず展望レストランに行ってみたのですが、なんかもう、そこがすげー高級そうなレストランなのな。「おいおい兄ちゃん。ネクタイしてない奴は入れないんだぜ」とでもいわんばかりのオーラを発してて、入っていく人なんていやしない。小さな子供を連れたお父さんなんか負け犬のように退散してたものな。なんかキャイン!って声が聞こえそうだったもの。

で、入り口のメニューをさりげなく覗き込んでみたら「ランチメニューA 4,400円〜」とか「ランチメニューB 8,800円〜」とか目を疑うような数字が飛び込んできたんですよ。これ、明らかにランチじゃねぇよ!むしろディナーだよディナー!何が楽しくて真昼間から高級ディナー食べなきゃいけないんだよ! 

そんなわけでキャインと一声鳴いて逃げ去ったあと、腹を空かしながら徘徊していると席が一つ空いてるコーヒーショップを発見。空港名物どインフレハヤシライスを食べたあと、搭乗口へ。もう見るとこも見たし、フライトの時間までゆっくりと待つことにします。


さて、飛行機も無事離陸したのですが、今日は気流が強いらしく機体が大きく揺れるのです。隣に座ってる子供が揺れる度に怖がって僕の足をゲシゲシ蹴ってくるんです。「このクソガキャー」とフリッツ フォン エリックばりにアイアンクローでも喰らわしてやりたい気分だったんですけど、それも大人気ないので黙って座ってました。


そして仙台空港からバスに乗りJR仙台駅に到着。時刻はもう夕方。今晩の宿をiモードで予約してホテルを探すことにします。

何せ全く土地勘の無い仙台。駅から徒歩5分のはすが、30分以上も探し歩いてやっとのことでチェックイン。早速牛たんを食べに街に繰り出すことにします。

仙台なんて牛たん屋だらけだろうと勝手に想像してたのですが、思いのほか見つからない。さんざん歩いてやっとのことで見つけたのが「べこ正宗」という牛たん屋。店内は非常に混んでいてどうやら1時間待ちらしい。

「国分町店なら空いてますよ。歩いて15分くらいです。」

と言われ、地図をもらって行ってみることに。ところがこの地図が困ったことに肝心の曲がり角に目印が無いという地図としては非常にわかりにくいもので、歩いて15分どころか1時間くらい彷徨い歩きました。地図を見たところで北も南もわからないんですから。現在地がわからなければ地図なんて全くの役立たず。もうやってらんない。砂漠で水を求めて彷徨い歩く旅人のように牛たんを求めて仙台の街を彷徨う僕。こりゃ最初の店で待ってりゃ良かったと思いながらもやっとの思いで国分町までやってきたら、そこはどうやら風俗街らしく「おっぱい!おっぱい!」「さあ〜どうですか!おっぱいパブいかがですか〜」とポン引きがそこらに沸いていやがる。いやね、僕は牛たんを食べに来たんですよ。今はおっぱいよりも牛たんだ。

そんなこんなで迫り来るおっぱいという名の誘惑を振り切って、ようやく牛たんにありつけることができました。カウンター席で両隣をカップルに挟まれて非常に居心地が悪かったのですが、かまわずビールを飲み、牛たんを喰らい、地酒を飲み干す。ここで食べた「とろ牛たん」の寿司や塩焼きが、タンだけに舌が落ちるかと思うくらい旨すぎて旨すぎて・・・・・・思わず会計時にお持ち帰り用の牛たんを買ってしまいました。

「冷凍保存で5〜6時間しかもちませんから」

「ああ、はい、いいですよ。」

いや、旅も初日だってのにコレどうすんねん。どこでどうやって食べるねん。

地酒をかっくらって酔っていたので、ホテルに帰れないっていうかどう行けば帰れるのかわからないので、タクシーを拾ってホテルに戻ることに。

「仙台ってやけにタクシーが多いですね。」

「ええ、規制緩和があってからものすごく増えましたね。日本一タクシーが多いところですよ。」

「もうタクシーしか走ってないですもんね。」

「今じゃタクシーが2.3時間待たないとお客を乗せられないんですから。」

仙台はホントにタクシーが多い。ってか大げさでなくマジでタクシーしか道路を走っていない。

 ←全部客待ちのタクシー

地下鉄網が発達している都心部ではタクシーは終電以後にしか使わないものです。しかしここ仙台の地下鉄はまだまだ路線が少ないためタクシー利用者が多いそうですが、それにしても多すぎる。駅前だけでなくクルマが止められるスペースがあったら必ずタクシーが止まっている。タクシーが捕まえられないなんてことは絶対にない。タクシー天国とは言っても運転手からすれば地獄だ。これじゃ仕事にならない。

そんな仙台タクシー事情を憂いながらホテルに戻ります。フロントで鍵を渡された後

「すいません。電子レンジってないですかね?」

「ちょっとしたものならこちらで温めますよ。」

「じゃあお願いします。」

先ほど買ってきた冷凍牛たんを手渡して待つ。そしたら隣のレストランでお皿にキレイに盛りつけてくれてさらにレモンまでつけてくれた。行き届いたサービスにいたく感激し、せめてものお礼にとホテルの自販機でビールを買って部屋でいただきました。もうホント、牛たん最高に美味しかった。来て良かったよ、仙台に。


そんなわけで一日目のほとんどは、仙台の街を彷徨い歩いた一日でした。






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