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 龍が如く見参!日記

この一冊の文献は 遠い江戸時代の昔
桐生一馬之介(きりゅうかずまのすけ)という人物が
後世に向けて書き記した日記である

京の町 祇園を舞台に
剣豪たちと共に時代を駆け抜けた
一人の侍の壮絶な生き様 

どうか皆も感じて欲しい
今我々が忘れかけた日本人の魂がここにある



・・・というコンセプトのプレイ日記です。PS3ソフト『龍が如く見参!』の
完全なネタバレが満載ですので、これからプレイしようと思っている方は
読むのを遠慮していただいた方がよいかと思われます。

また、プレイするつもりの無い方も少しは楽しめるように、
ストーリーも大まかに綴っていますので、
購入のきっかけにでもなれば幸いです。



後半部分(七章から)を読む



序章 『祇園の龍』


 押っ忍!遠い未来の平成の世に生きる平民諸君。
 拙者、姓は桐生、字(あざな)を一馬之介と申す。
 祇園の龍とでも呼ぶがよいでござるよ。
 時代は西暦1605年。徳川が江戸で幕府を開いた頃、
 拙者は京の都の祇園という色町で、
 掛廻という用心棒のような仕事を生業とする、
 「龍屋」という店を営んでいるのでござ候。
そう、いわゆる店長でござる。従業員は拙者一人しかいないのでござるがな。

さて、今日も祇園では年端もいかない少女たちが売られてきたのでござる。
むせび泣く幼女たちと、それを買いに来たチョンマゲ野郎たち。
遊郭に入れるオナゴの品定めでござろう。
まあ、この町では見慣れた光景であり・をり・はべり・いまそかり。(ラ行変格活用)


一馬之介「ったく うるせぇなぁ・・・・ロクに寝れやしねぇ」

・・・・・・・・・・・・ん?

え・・・と、なんか普通に喋ってんなオレ・・・・・・

無理して拙者・・・・・でござる。とか言わなくていいんかな?

じゃ、じゃあこれからは普通に喋らせてもらうわ。正直全編「ござる」で通すのはキツイなぁと思ってたんよ。どこの服部君やねん。ニンニン♪とか言いそうになってたわ。

そんじゃ改めて自己紹介だ。オレ、桐生一馬之介。21世紀のみんなよろしくな!


さて、祇園最大の揚屋である「鶴屋」の筆頭遊女、吉野太夫(♀)がオレの龍屋にやってきた。ちなみに太夫ってのは遊女の最高位を表す称号だ。だからキミたちにわかりやすいように言い換えれば「吉野社長」みたいなもんだ
まあ、時代が時代だけに未来人には分からない言葉がこれからも沢山出てくるとは思うが、イチイチ説明するのも面倒なので、分からない言葉はぐーぐるとかいうところで調べるか、実際に遊んでる人たちは用語集なんてのも用意されてるからそちらで確認してくれ。オレに全ておんぶにだっこではいけない。


さて、そんなことで吉野太夫と会話。二人は良く知ってる間柄みたいだな。鶴屋の女将に頼まれて、売られてきた少女たちに自分の華やかな姿を見せにきた吉野と それを諌める一馬之介。さすがに祇園で一番稼いでる遊女だけあって大した風格だぜ。

吉野「また気向いたら”お客さん”として座敷に来てや」

一馬之介「ああ、そういう誘いならいつでも乗るぜ」

一馬之介「いつになったら やらせてくれるんだよ」

一馬之介、見事なまでの直球を放り込む!

でも大丈夫だ、これくらいで心配するな。17歳以上対象だから安心しろ。
今回オレはガンガンいくぜ。金と女の町で生きてるんだから当たり前だ。
もう吉野太夫どころか、みんなが存在すら忘れてる吉野公佳もヤッちゃう勢いでな 。


吉野太夫は店に戻った。一息つく一馬之介。




 「なに昼から格好つけてんだよ。おい桐生」



一馬之介「寺島 伊東さんじゃねえか」

一馬之介「こんな真昼間から何の用なんだ?伊東さん。」

伊東「ああ、ちょっと仕事を頼みてぇんだよ。」

仕事って・・・ひょっとして映画ですか?オレは何の役をやればいいんですか?
あ、そうそうたけしさんは元気ですか?
で、やっぱり今回
監督されるんですかね?北野事務所つながりで。

とうとうオレも俳優への道が開けるかと思ったが、よくよく聞いてみると鶴屋の客のツケを回収する仕事の依頼らしい。なんだよ〜そんなんやりたかぁねえよ。ゴロツキが暴れてるとかそんなんだったら行くけどよ〜。何が楽しくて頭下げて金を貰いに行かなきゃいけねえんだよ。オレの性に合わないぜ。

伊東「じゃあ、どうすれば仕事を引き受けてくれるんだ?」

一馬之介「女を回してくれ。鶴屋のとびっきり美人の遊女を一人。」

煩悩全開で報酬を要求してみたけど、
オレってば人が良いから結局タダで引き受けてやったぜ。他ならぬ伊東さんの頼みならしょうがねぇ。べ、別に後ろについてるたけし師匠が怖いからとかそんなんじゃないんだからね。

こうして「万屋」「質屋」「薬屋」へツケの集金をしにいくことに。
ここで祇園の地図の見方を説明されたんだけど、すたあとぼたんでぽーずめにゅう?
かーそる?移動が・・・・・オレの知らない言葉を使うんじゃねえ!

あれか?南蛮人の言葉か?さっぱりわからねぇよ。日本語を使えコノヤロウ。

まあ、とりあえずオレが住んでる町だ。いちいち場所の説明なんかしてもらわなくてもわかるってもんだぜ。ツケなんてちゃっちゃと回収してやろうじゃないか。

こうして自分の住んでる町なのに、結局地図に頼りながらツケを回収。
龍屋で伊東さんに金を渡してからゆっくり休んでいると、大門のあたりが騒がしくなってきた。

「龍屋の旦那!大門で旦那の客が暴れまわって大変なんスよ!」

なんだよ・・・お前の方が騒がしいよ・・・・やれやれ・・・・ちょっくら見てみるか・・・・・・
大門で騒動の中心にいたのは、どこかで見たような少女だった。




 「あなたが桐生さん・・・・・ですか?」



オレはこの少女に初めて会ったのに、何故か名前まで知っている。
・・・・・そう、遥だ。なんかもう、声まで遥そのまんまだ。まあ、オレも人のことは言えないが。だから名前はまだ聞いてないけど、遥ということにさせてもらおう。
ぶっちゃけいうと公式や説明書にも「遥(はるか)」って書いてあったし。

遥「ある人の紹介できました。桐生さんに会えば大丈夫だって・・・・・」

一馬之介「なに言ってんだ?さっぱり意味がわからん・・・・」

ホント、何が大丈夫なんだかさっぱりだよね。もう放っておこうか、
オレは金の絡まない話には興味ないし。逆に金さえ貰えりゃなんでもするけどな。
さーあ、帰ろ帰ろっと。

遥「本当に お金さえ払えば なんでもしてもらえるんですか?」

一馬之介「ああ、そうだ。金さえ貰えば なんでもするぜ」

そうそう、金さえ貰えば喧嘩だって暗殺だって何でもするぜ。
金の亡者だとでも何でも言えばいいさ、オレは銭闘民族だ文句あっか

ここで遥の持っていた一本の脇差に気づいた一馬之介。その脇差に異様な関心を示した一馬之介は遥を龍屋に連れて行くことに。

遥「本当に お金さえ払えば なんでもしてもらえるんですか?」

しつこいな、お前も。さっきからそうだって何べんも言ってるだろ。

遥「じゃあ、一つ頼みたいことがあるんです。」

遥「・・・・・・・・・・・・・・・宮本武蔵を 殺してください」


宮本・・・・・・武蔵・・・・・・?あ、ああ、知ってるさ有名だもんな、あの宮本武蔵だろ?



漫画茶店でよく読んでたよ。面白いよなアレ。
えっ?違う?あの宮本武蔵じゃないの?じゃあ誰だっていうのさ?

遥「お願いします。その宮本武蔵という男に復讐してください!」

一馬之介「オレはお嬢ちゃんの殺したがってる”宮本武蔵”なんて男は知らねえ・・・」

食い下がる遥に金を払えるのか?と突き放す一馬之介、そこに鶴屋の女将が現れる。

遥「すみません!私を・・・・・買ってください!(女将に向かって)」

お金のために、否、復讐のためにか鶴屋の女将に遊女として買ってくださいと申し出る遥。この少女を突き動かすのは両親を殺した宮本武蔵への憎しみ。そのためになら何だってする覚悟のようだ。唖然とした表情を浮かべる一馬之介。


遥が遊女か・・・・・客を取れるようになったら買いに行こうかな・・・・・

滾る・・・血が滾るぜ・・・と、真ん中の刀を雄々しく振るう姿を想像をしつつ一章へつづく。




一章 『宮本武蔵』


親愛なる未来の民へ。
ごきげんよう、桐生一馬之介だ。江戸時代から諸君らにオレの”今”を伝えよう。
キミたちの時代は何幕府だ?征夷大将軍は誰なんだ?
興味はあるがオレに知る術はない。だからせめてオレの時代をここに記そう。


さて、場面は変わって、とある田舎町の道場。
オレは両手に木刀を持ち、舞っていた。
なんか妙に若々しいなオレ。ふむ、これはきっと回想場面なんだろう。
よーしこれからはオレの知られざる過去をお見せしよう。しっかりついてきてくれ。

どうもオレは剣術道場の先生をしてるらしい。オレの剣舞に門下生から感嘆の声が響く。
そんな中、門下生に剣の講義をしてるのに、突然赤い鎧を身に着けた男が入ってきた。







 「私 徳川家剣術師範補佐 丸目長恵と申します」




ちょ、何してんスか竹中さん!

丸目「宮本武蔵殿、あなたに折り入って話したき議があり お邪魔いたした」

まーた竹中さんったらおかしなこと言っちゃって、オモロイ人だなあ〜

丸目「出来れば 二人きりで話がしたいのだが・・・・・・・・」

えっ?誰と?・・・・・・オレ? だからオレは桐生一馬之介だって、宮本さんと違うし。

武蔵「皆、すまないが今日の稽古はこれで終わりだ。」

ちょ、オレまで何言っちゃってんの?・・・・・ひょっとしてオレ武蔵?

ハハハハ・・・・・・百歩譲ってオレが武蔵だとしよう。台詞のところに「武蔵」って出てるし。だけどね、武蔵つってもコレ、名字だからね「たけくら」って読むんだ
だからオレ、武蔵一馬之介。この時代じゃ名字が変わるなんて珍しいことじゃないからな、みんな間違えんなよ!


五人いる門下生たち。オレのかわいい教え子たちだ。
みんな「武蔵(たけくら)先生!武蔵(たけくら)先生!とオレを慕ってくれている。
よし、そこの竹中直人はシカトして、お前たちに剣の道ってやつをしっかり教えてやるぜ。

刀太郎「良い刀を使って勝利した剣士は、本当に強い剣士と言えるのでしょうか?」

抜次郎「格好のいい抜刀の方法ってありますか?」

連三郎「連続打ち込みが苦手なんだけど・・・・・」

防四郎「俺なぁ、もう剣を振ることもできるし、守りも完璧だあ。」

残五郎「先生、残心って何ですか?」

ウムウム、向学心のある良い生徒たちだ。よしよし、オレからお前たちに一つだけ教えてやろう。まず、そのいいかげんな名前をなんとかしろ!


さて、門下生も帰り、いよいよ丸目と二人で話をしてみた。

丸目の話を要約するとこうだ。東と西の天下分け目の戦いで仕事を引き受けてほしい。
そのために、試験をうけていただきたい。仕事の内容は合格してからでないと話せないが、仕事が成功した暁には徳川家師範代に推挙してくれる。ということだそうだ。

武蔵「あの徳川の・・・・・・・」

『師範代』という肩書きにグラグラ揺れまくってる武蔵(たけくら)

「試験を受けるか?」という丸目の問いに、本当は断るつもりだったんだけどね、いくら断ってもドラクエ方式で何度でも試験を受けるか?って聞かれるもんだから仕方なく受けることにしたんだ。もう、断れないんだったら最初から質問形式にしないでほしいよね。


試験として丸目さんと対戦をするも、もう鬼のように強くって、なす術もなく惨敗してしまう。

丸目「実力はよく分かった。宮本殿、合格だ。」

だからオレは宮本じゃなくて武蔵(たけくら)だと何度言えば・・・・・


明朝出立しようと言う丸目さんに、負けたのになぜ合格したのか理由を聞きに行く。
でまあ、丸目さんが長々と話してたのを思い切り省略して簡単に言うと、
オレって強い敵に会っても向かっていく無鉄砲だからだってさ!
テヘ☆そんな褒めるなよ。照れるじゃねぇか。


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さて、場面は変わって作戦の選抜隊の武士たちと食事。
オレのとなりに座っていた男が声をかけてきた。




「さぁ 呑めや。ワシの酒なら呑めるはずや・・・・」



ま、まままま・・・・・真島兄さぁーーーーーーーん!!!!!!

なんだろう?コイツも初めて会ったのに名前まで知ってるよ!しかも兄さん扱いだよ!

真島「まあ 呑めや 若いの」

ところが武蔵は真島兄さんに会えた喜びもなく、不機嫌そうにしている。

武蔵「宮本武蔵と言う 俺の名だ ”若いの”じゃねえ」

あっちゃーー!とうとう自分で宮本武蔵だって言っちゃったよ!
ゴメン、みんな!オレ嘘ついてたみたい。許せ、ホラ、この時代に戸籍謄本なんて無いし。
武蔵(たけくら)一馬之介でも若井野でもなくて、実の名前は宮本武蔵だったみたいだね。


真島に注がれた酒をぶっかけた武蔵。膳を蹴り飛ばして立ち上がる。

武蔵「注がれた酒は呑めねぇが、売られた喧嘩はいつでも買うぜ」

すっげぇカッコイイこと言ってんだけど、ケンカ売ったのはお前の方だぞ

真島「ほう、ええ度胸やないか 若いの」

真島「ワシは近江の”人斬り五六八”こと真島五六八や・・・・」

そんなわけで真島五六八と勝負することになった。

真島の兄さん動きが素早すぎ!冷静に考えるとこれ、絶対人間の可動限界超えてるよ。
こりゃもう生身じゃなくて 加速装置でも埋め込まれてるだろ
そうなら真島家の一族ってのは ある意味最強だろ?加速装置なんて主役級装備だよ。

でも、オレも宮本武蔵と名乗ったからには負けるわけにはいかない。
ほら、武蔵と言えば60回あまりの勝負に一度も負けたことがないのがウリだから
だから今、宮本武蔵と名乗って一回目の勝負でいきなり負けるわけにはいかない。
もちろんこれからの勝負にだって一度も負けるつもりもない。決して再挑戦なんかしない。

ここでオレは誓う!

宮本武蔵として、これより一度再挑戦せずに最後まで戦い抜くと!

と、いったことで緒戦に勝利。真島兄さんは懲りずに向かってくるけど丸目さんに止められた。 そんで天海大僧正とかいうお偉いさんがやってきて、丸目さんと二人で小次郎がどうとかひそひそ話をしてた。

まあ、小次郎なんて名前が出てきても、今のオレは聞こえてないふりをするしかないのでね。今夜の作戦の内容を丸目さんから聞いて、真島兄さんと二人で敵の屋敷に忍び込むことになった。よーし、大手柄目指して武蔵がんばっちゃうぞ☆


丸目さんと真島兄さんとオレ、作戦に出立する前に酒を酌み交わす。

丸目「・・・・・生きろ。 死んでしまったら 全ては終わりだ」

こんなオレたちの身を心配してくれるなんて、丸目さんっていい人だよな・・・・・


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さあ、作戦開始だ。真島兄さんと二人で屋敷の裏口から侵入する。
迫り来る敵を次々と切り伏せ、ついに目標のいる寝室に到達する。

目標の敵「やはり来たか・・・・天海の差し金か?」

武蔵「お命 頂戴つかまつる」

一太刀で斬り殺しました。今日初めて人を斬ったってのに殺し慣れしすぎです

 「む、無念・・・弟を・・・・あの天海から・・・・救い出してやれなかったこと が・・・」

意味深な台詞をつぶやいてこと切れる。主の危機に敵も遅れて集まってきた。

敵「貴様ら こちらのお方が徳川家の嫡男 結城秀康様と知っての狼藉か!?」

なんと徳川家側の者として、裏切り者を成敗しにきたのに、よりにもよってその裏切り者が徳川家の秀康だったなんて!オレはなんて大それたことをしてしまったんだ!
真島兄さん!逃げよう!今はもう逃げるしかないよ!どうしよう?めがっさヤバイよ!


こうして真島兄さんとオレは一目散に逃げ出した。オレたちはこれから一体どうなるんだ?
ハラハラドキドキの急展開。心臓麻痺起こさないように、しっかり叩いて次章を待て!





でも・・・・・・・・

ちょっと調べてみたら、徳川秀康って梅毒で死んだ説が有力らしいよ?

さすがにそれは物語的にマズいよなぁ・・・・と思いつつ二章につづく。




二章 『関ヶ原の罠』


いくら知らなかったとはいえ、徳川の要人を暗殺してしまったオレ、そして真島兄さん。

必死こいて逃げ続けて、丸目さんに言われてた寺まで逃げ込んだ。
誰も居ない本堂の中で、迎えの味方が来るまで休憩をとる二人。

真島「しかし まさか敵があの結城秀康だったとはなぁ〜」

真島「ホンマ えらい奴を斬ってもうたで アンタ」

他人事のように言うな!オマエも共犯だろこのチョンマゲ!



・・・・・・・・・・・・・



ちくしょう・・・チョンマゲじゃ悪口にならねぇよこの時代


今さら怒っても仕方ないので、冷静さに定評のあるオレは普通に真島兄さんと会話。
兄さんが言うには結城秀康って男は評判が悪く、家康からも嫌われていたらしいが、オレにはそんな奴には見えなかった。それに自分が襲われることも知っていたようだし・・・
それと天海から弟を救い出すとか何とか言ってたのも気になるし・・・・・・


今から張られた伏線のことを考えてもしかたないので、今度は剣について会話。今日初めて人を斬ったオレは、刀の殺傷能力の高さにハマり始めていた。
やべぇ、剣士ってもしかして最強?剣が強けりゃ徳川なんて目じゃねぇぜ!
・・・・ってのたまい始めた武蔵に真島はよこやりを入れる。

真島「アカン。それは”人斬り”に取り憑かれた人間の台詞や」

「・・・昔のワシもそうやった」と真島兄さんは自分の過去を語り始める。
”人斬り五六八”と呼ばれた真島兄さんは、一番肝心のなぜ「人斬りはアカン」と思い直したのか?その理由を語らぬまま、今は『浮世』という妹のために金が必要だと言う。

真島「人斬りの道に進む前に引き返すんや。武蔵チャン。」

お約束の「武蔵チャン」きたああああああ

そんな真剣な顔して武蔵チャンとか言わないで欲しい。チャンの入れどころが明らかにおかしい。どう考えてもおかしい。でも、それが真島兄さんだから納得できるのが不思議だ。



そんなこんなで真島兄さんの説得も空しく、改めて天下無双の剣士の道に突き進む決意を表明する武蔵。ここで丸目さんがやってきた。





丸目「やはりお前たちが生き残ってしまったか・・・・・・」

な、なに・・・・・・・・・・?



  


武蔵「丸目さん・・・どういうことなんだ!?」

丸目「お前たちはここで死ぬのだ」

おい!少し前に「生きろ」って言ってたのアンタじゃんか!あれは嘘か!?
ひどいよ丸目さん!オレ・・・あんたのこと信じてたのに!

詐欺か?これって詐欺か?生きろ生きろ詐欺か!?語呂悪いぞ!

突如オレたちを亡き者にせんとする丸目と武士な仲間たち

こうなったら戦うしかない。周りの雑魚は大したこと無いが、かつて試験の時に戦った丸目さんは強すぎる。武蔵、不敗宣言したばっかだってのに早くも公約破りの危機!

とりあえず雑魚を片付けたら、後は真島兄さんに任せよう。
素早い動きで背後から斬りつけることに定評のある真島兄さん。しかし相手が悪すぎる。
もう何十回となく斬りつけてるのに一向に弱る気配がない。やはりオレも加勢しなくては、今夜の金スマの時間に間に合いそうに無かったので、回復丹を飲みながら丸目さんを倒す。しかし丸目さんも只者じゃなく、負けたくせに何故か勝ち誇った表情で立ち上がる。そこへ新たな敵が加勢に現れてしまった。

 「なにを手間取っているのだ?丸目・・・・」

な〜んか婦女子受けしそうなヤツだな 気に食わねぇ。
なんとなくだが、きっとお前の親父は太陽にほえていたくらい熱い男だったんだと思うよ。
まあ、親の七光りと言われる二世の辛さはオレにはわからねぇが、花より男子なんて女に言われるようなヤツは基本的にオレは好かん。


さて、んなこと言ってる場合じゃない。またしても敵に囲まれてしまった。
武蔵は脇差を抜き、実戦では初めての二刀流で雑魚を殲滅する。

しかし、残るモテ男はかなり強そうだ。翔太くん・・・じゃない、名前は聞いておかないと。

「佐々木 小次郎だ」

ああ〜やっぱ佐々木か、いくらなんでも松田そのまんまじゃないよね・・・・・・・

おそらく今のオレの実力では小次郎には勝てないだろう。
それにアイツは名前的に最後に戦いそうな感じの敵なんで、
ここは空気読んで逃げておこうかと思う。
決して勝負から逃げたんじゃない、そこは分かって欲しい。今は戦う時じゃないんだ。

こうしてオレは負傷した真島兄さんを担いで逃げだした。

いつか必ず小次郎と刀を交えることを誓って。

小次郎よ。

その時が来るまでに、ちゃんと島へ渡る舟を手配しておくから。

決戦は、それにふさわしい場所でやろうぜ。





てなわけで、それまでに船舶免許も取得しておかなきゃな。と思いつつも三章へつづく。




三章 『誓い』


前回までのあらすじ

いよっス!オレ、主人公の宮本武蔵。職業は剣士。みんなが好きな”どらくえ”ってので言えば『みならい』から『しゅぎょうちゅう』なったところだ。気合ためだって使えるぜ。
以前に真島兄さんと話した時に、オレは『けんごう』になったるよ!って言ったんだけど、
実はそれよりも上の・・・ええと・・・そぉどますたあ?・・・・てのが最近気になって仕方ない。
意味が分からないから言わなかったけど、どうやら”まじん斬り”って技を覚えられるらしいんだ。どんな技だろ?気になるよな。まさか料理の時に使う技じゃないよな?

・・・・・・「そりゃみじん切りだろ!」ってツッコミが聞こえてこないなぁ。

まあそれはひとまず置いといて、それからのオレを語ろうか。





武蔵「あなたが浮世さん・・・・・・・?」

とある田舎で田植えをしている女性に一人で声をかける武蔵。

武蔵「これを・・・ あなたのお兄さん・・・真島五六八のものです」

そう言って一振りの刀を差し出す。もしかして真島兄さんは・・・・・


うんうん、キミたちの想いは一馬之介よ〜く分かってる。
小次郎に斬られて瀕死だった真島兄さんのことが気になって、夜も眠れないんだろ?
よし、あれからの一部始終を話してあげようじゃないか。


近江の国へ渡る橋で武蔵に刀を託し、橋を切り落として追手と共に落ちていった。


以上だ。

うん、こりゃどう考えても死んだね。

たった一行で済ますのもどうかと思うが、これが真実だ。

真島の遺言を守り、浮世に刀を渡しにきた武蔵。だが浮世は受け取ろうとしない。
帰る浮世を追いかけて、なんとしても刀を渡そうと試みる。

浮世「あの人は、私の本当の兄じゃないから・・・・。」

ずうずうしくも家の中にまであがりこんで、刀を渡そうと執拗に食い下がる一馬之介。
なぜか風呂や飯までごちそうになりつつも、浮世と真島兄さんの関係を聞いてみた。
なんか長い話になりそうなので、箇条書きでまとめてみようと思う。

・浮世の父は、真島兄さんとの決闘で殺された。
・浮世の父は、上野国の桐生という町で剣を教える剣士だった。
・母は浮世が幼い頃に亡くなっていた。
・浮世には揚羽という姉がいる。
・姉の揚羽は貧しさから妹を救うために、遊郭に売られていった。
・それから真島兄さんは、浮世を妹として面倒を見ることになった。

これはみんな覚えておくといいだろう。たぶんコレ、伏線満載だろうから。
だから分かりやすいように箇条書きにしてみたんだ。日本史の試験に出るぞ


そんななか、敵が真島兄さんを捜しに訪れた。
兄さんが死んだことは敵には知られていない。
オレも同じく秀康殺しの重罪人として狙われているし、ここは戦うしかないだろうな。
まあもちろん弱っちい雑魚など物の数ではなかったが、殺すことはできなかった。

武蔵「俺は・・・・・・ 剣を捨てる」

人斬りから身を引こうとしていた真島兄さんの意を汲んで、剣の道を捨てる武蔵。

武蔵「俺と真島は追われてる いずれまた追手が来るはずだ」

武蔵「だから俺はここでお前を守り続ける」

いや、う〜ん・・・・・・そんなこと言ってもさ、これって

・・・・・・浮世が引越しすれば済むことなんじゃね?

おたずね者と一緒に居た方が危なくないか?ひょっとして浮世に(略)


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一年後


浮世「ねえ あなた! ご飯できたよ! 食べよう!」

武蔵「ああ 分かった」

うわあ・・・・・もうすっかり夫婦やないの・・・・・・

食事の席につく武蔵の傍らで、浮世は刀に鈴をつけていた。

武蔵「それ お前が大切にしてた母親の形見じゃないか(鈴のこと)」

浮世「・・・そろそろかなって思って あなたが剣士に戻るのが ね」

だからと言って、刀に鈴をつけるなんざぁ どこの馬鹿女だ。
戦ってる最中に鈴が鳴ってたら緊迫感もなにもありゃしないぞ。

「喰らえ!赤胴真空ぎ・・チリンチリンチリーーーン

こりゃやってらんねぇ、どうやって断ろうか・・・・・・


武蔵「必要ない。 俺はもう剣は使わない。 だからお守り(鈴)も必要ない。」

よっしゃ、うまい理由を考えたオレ。あ・・・でも浮世が少し落ち込んでるかな・・・・・
むむう・・・・・飯の途中だけど、田んぼに戻って田植えの続きでもするか・・・・・・

ってなことでオレが農作業に精を出していると、ガラの悪い盗賊の群れが家にやってきた。もちろん盗賊の前に立ちはだかるオレ。聞くとやはり真島を捜しているらしい。
なんでも徳川から百両の賞金がかけられているらしいよ。だけどオレは言ってやったさ。

武蔵「もう一枚の手配書を見てみろ。もう一枚手配書が出ているはずだ。」

盗賊どもが広げたもう一枚の手配書には、オレの名前と似顔絵が書かれていた。
しかも賞金は二百両!ものすっげぇ大金!真島兄さんの倍じゃん!
こんだけの金があったら、独逸の「めるせです便通」って車が買えるぞ!
こないだ種子島の方からきた自称ザビエル三世ってやつが言ってた

ま、そんなことはいいが さっき「もう剣は使わない」って言ったばかりだ!
しまったどうしよう・・・・・・素手で戦うしかないか・・・・・・

刀は使えないので、そのへんに落ちてた農作業用具を駆使して盗賊を撃破。
しかし往生際の悪い頭領の凶刃に浮世が倒れてしまう。

浮世「お願い・・・・ 剣を 剣を捨てないで・・・・・・」

浮世「あなたならきっと出来る・・・・ 剣で人を救うことが・・・・・・」

武蔵「分かった・・・分かったから・・・・ だから死ぬな!浮世!」

浮世「あなたに会えて 楽しかっ・・・・た・・・・・」

武蔵「浮世ーーーーーーーー!!!!」



浮世は死んだ。一年間、オレに普通の農民としての生活を与えてくれた浮世が・・・
しかもこともあろうに居合わせた村人に賞金首の手配書を見られてしまって、
オレが浮世を殺したと思われてしまった。もう、ここにはいられない。

これからオレはどうすれば・・・どこへ行けばいいのだ?
一本の脇差を置いてオレは立ち去った。脇差についた鈴が静かに鳴る。
オレの腰に差した太刀の鈴と別れを告げるかのように・・・・・・





そういや飯の途中だったんだ。腹へったなぁ・・・と思いつつ四章につづく





四章 『新たな人生』


浮世という妻のような、それでいて愛人のような人を失い、村を出て放浪する武蔵。
再び剣を手にした男は、迫り来る追手を切り伏せながらもさすらい続けていた。


今日も賞金稼ぎたちとの戦い。阿修羅の如く戦い続けて はっきり言って疲れた。
だってもう息があがってるもん。はぁはぁいうてるもん。もうヘロヘロですわ。
そんなんやから敵に背中をぐっさーて斬られてもうて、もうオレ死ぬんかな?
そう思うてた時ですわ。いきなりウサンくさいオッサンが現れたんですわ。


 「うるさい奴らだ、ワシの眠りを妨げるな」

まままま・・・・松方さぁぁぁん・・・・(もう誰が出てきても驚かないよ。どうにでもしてくれ)

松方さ・・・じゃない、謎の坊さんに傷の手当をしてもらい、少しばかり話をしてみた。
胸の大きな刀傷のことなど聞いてみたが、うまくはぐらかして詳しく話してくれない。
只者ではないことは確かだろうが、何かと謎が多そうだ。
まあ、分かることと言えば、たぶん釣りが大好きなんだろうってことだけだ。

謎の僧「あ、そう言えば、まだ名を聞いてなかったな?」

武蔵「・・・宮本。・・・宮本という。」

謎の僧「確か、今噂になっている賞金首も同じような名前だったな。」

謎の僧「ま、お前は一刀しか持っておらんし、別人だろう。」


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朝起きて、ふと見ると謎の坊さんからの書き置きが。
「新たな人生を歩みたいと思うなら 京の洛外『祇園』の大門へ参れ」
坊さんは先に行って待ってるらしいので、行くあての無いオレは行ってみることにした。


京の町へ続く林道で、無法者や盗賊とケンカして小銭を巻きあげながら、清水寺までやってきた。せっかくだから参拝していきたかったが中には入れず。仕方なく先に進む。

洛外町へやってきて、最初に見たのが光る地蔵だ。すげぇどうやって光ってるんだコレ?

あまりに気になったから近づいてみたら、「セーブしますか?」って喋った!
さすが都会の京は違う!西部する?意味がわからねぇ!?
とりあえず「はい」と答えておいたが、何も出てこなかった。金入れるとこも無いし、一体何がどうなってるんだコレは?なんか田舎者だとあざ笑われてるようでムカつく

洛外町の北端まで来たらでっかい煌びやかな大門が。見たら先刻の謎の坊さんが待っていた。そういえば昨晩名前を聞けなかったので、もうこの際松方さんで通そうと思う。


謎の僧(以下松方)「おお、ようやく来たか。さあ行こう行こう。」

祇園といえば金が全て。金を持ってないヤツは入ることさえできないらしい。
大門から中を見て呆気にとられる武蔵。そして目の前を歩く一人の遊女に目を奪われた。
浮世・・・・・?いや、浮世に似ている・・・・・・・もしや・・・・・・

松方「ありゅあ、天神だな。天神は太夫の次に位の高い遊女だ。」

いざ入ろうとするが門番に止められる。ただの坊主が持ってるはずがないであろう大金を見せつけて軽く門番をあしらう松方さん。オレは松方さんを待たせてさっきの遊女がいる店を探してみる。

遊郭案内所で聞いてみたら、さっきの遊女は鶴屋の吉野という遊女らしい。
そこにたまたまやってきた伊東さんと初対面。松方さんを連れてきて、伊東さんの案内で鶴屋に向かった。

吉野「先生 ようお越しやす。」

オレ、こんな店に来るなんて初めてだから、ちょっとドキドキしてる。
松方さんは便所に行ったので、吉野と二人きり。武蔵、女子との話は苦手なんです!

吉野「・・・別にお名前くらい、教えてくれはってもええやないどすか?」

武蔵「・・・・・いや、まあそうなんだが・・・・・・」

武蔵「・・・そうだ。・・・・・・桐生。俺の名は桐生という・・・」

おたずね者の宮本武蔵とは言えず、とっさに出た名前が桐生だった。
そう、この後400年以上続く桐生家の歴史が誕生した瞬間だった。

武蔵「なぁ 吉野さん・・・。あんた、もしかして上野国の出じゃないのか?」

吉野はもしかして浮世の姉ではないのか?いよいよ核心に触れる武蔵。

吉野「桐生はん・・・・・・この街の女にはなぁ・・・過去ってもんがあらしまへん」

吉野「どうしても知りたい場合は ウチを身請けするしかない」

天神である吉野を身請けするんだったら五百両もかかるらしい。
五百両・・・キミたちにはピンと来ないかもしれないが、そんだけあったら家買えるぞ。
京の一等地・・・そうだな、東本願寺の隅っこあたりに建てられるぞ。

吉野「もし桐生はんが自由にしてくれはるんやったら・・・ウチの全てを教えてあげる」


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「きゃあああああ!!!」

突然他の部屋から遊女の悲鳴が、酔った客が暴れているらしく、オレは持っていた刀を吉野に渡して鎮圧に向かう。

吉野「えっ・・・・・・・?」

武蔵の刀につけられた鈴を見てうろたえる吉野。ここまで読んできて忘れてしまってるキミたちに説明しておくと、この鈴は浮世の母親の形見だ。遊郭に売られた浮世の姉も当然この鈴を知っているだろう。だからオレは刀に鈴をつけたままにしている。戦ってる時にチリンチリン鳴って鬱陶しくてしょうがないが、そのへんは遊んでるキミたちに配慮して聞こえにくいようにしてある。どうしても戦闘のときに聞きたい変わり者は音量をめいっぱい上げてみてくれ、それで隣人が怒鳴り込んできてもオレは知ったこっちゃないがな。


暴れてる客を懲らしめて鶴屋からお礼の金を受け取る武蔵。

武蔵「決めた。・・・俺はこの町で生きてみようと思う。」

ぶっちゃけ、金に目が眩んだ。ケンカして金もらえるなんてサイコーじゃん。

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数日後

『掛廻 龍屋』という店を開店した。オレは経営者、社長だ。
ムフフ・・・・これで揚屋に遊びに行けばなぁ・・・・
遊女たちにシャッチョサン!シャッチョサン!言われてモテモテだろうなぁ・・・
そんな感じで店の看板を見ながら悦に入ってると松方さんがやってきた。

聞けば松方さんは諸国を漫遊する僧だからココを出て国に帰るらしい。
ふん、やっぱり秘密の多い謎の坊さんだ。肝心なことは決して喋らない。
素直に「カジキマグロを釣りに行く」って言えばいいのに

松方「ああ、そう言えば最後に一つお前に聴きたいことがある。」

松方「お前、どうしてこの町に残ろうと思ったんだ?」

武蔵「俺はこの町で”ある男”がやってくるのを待つ。」

武蔵「俺の親友を殺し、俺の人生を歪めた男だ。」

待つのは小次郎かそれとも丸目か。もう一度剣士として勝負をしたいと話す武蔵。
それに対して松方さんは、視野を広げて剣の技を磨け、要するに喧嘩して遊べと、
もっともらしい言い方で剣の修行にならない遊び方を推奨する。

松方「それが今のお前がやるべきことだ。・・・・・・宮本武蔵よ。」

松方さんはオレが罪人宮本武蔵であることを知っていた。オレを観察するために知らないふりをしていた松方さん。どうやらオレは認められたらしく、名前までつけてもらった。


こうして「桐生一馬之介」が誕生。

長くてみんな忘れてただろうが、これまでは回想。それもこれで終わりだ。
これからは元通りちゃんと桐生一馬之介と呼んでくれ。あっ、祇園の民たちにはオレが実は武蔵だったってことは内緒だぜ。バレたらさすがのオレも困ったことになるからな。
じゃあ、次からは序章で語った後のことを話そうか。しばし待たれよ。



「かずまのすけ」って打つのメンドイんだよなぁ・・・・・・軽く鬱になりつつ五章につづく



五章 『一両の願い』


オレが「祇園で生きていく宣言」をしてから四年が経った。話は再び1605年に戻る。
遥が「私を買ってください宣言」をして、鶴屋の女将に連れて行かれてしまってからのことを話そう。うむ・・・そうだな、遥が連れていかれるのを口をポカーンと空けて見ているだけのオレだったが、とりあえず鶴屋に行ってみることにした。だがその前に少々懐を整理していかないと。何故だか知らないがいつの間にやら鉄屑とか寺の仏さんの破片だとか、
ワケのわからないもので一杯になっていたので、龍屋に置いて町に出た。

しかし寄り道することにかけては、寺子屋帰りの子供にも引けをとらないと自負するオレだから、以前から気になっていた『祇園無手流道場』に行ってみたんだ。

そこにいたのは古牧宋佐衛門とかいうジジイ。挑戦してみたがコテンパンにのされてしまった。負けたからには仕方ない。古牧の爺さんに弟子入りして、料亭で食事して体力を回復させてから鶴屋の裏口に行って、伊東さんや吉野太夫に遥のことを聞いてみた。

吉野「なんか”お遥”ていう源氏名になるみたいやわ。」

な、なんのひねりもねぇ!とツッコミたいのを飲み込んで、話を続ける。一馬之介、少しは空気読めるようになりました。ちなみにここで正式に遥という名前を知らされた。

一馬之介「吉野、一体あいつは いくらで鶴屋に身を売ったんだ?」

吉野「一両。 あの子はたったの一両で自分の身、売り渡したんや」

一両・・・・庶民のキミたちに、金銭的な価値をわかりやすく説明すると、
一両あれば、洛外町の「白蛇うどん」で釜揚げうどんが250杯食えるんだ。
もしくは「料亭 紅葉楼」で最高級の会席料理を食べることもできる。
おいおい、「なんだ、結構スゲーじゃん」って思ったそこのお前!よく考えろ!
人の一生をうどん250杯で換算できるか!一年分の量もないぞ、料亭なら一食だ。
小沢一郎の食事一回で人が買えるのか!?

そうこうしているうちに夜になり、ひとまず家に帰ることに。
将棋をしたり古牧の爺さんのところに顔を出したりしながら帰ってきた。
龍屋の前で掛廻の依頼が伝書鳩で届けられる。なんでも店の前に男が居座って困ってるらしいのだが、もう暗いし眠いからシカト。家に帰った。

キセルを吹かして一息ついていると、遥が店を抜け出して龍屋にやってきた。

遥「お金を持ってきました・・・これで仕事を引き受けてもらえませんか?」

そう言って一両を差し出す遥。オレにうどん3ヶ月分で人を殺せと?

遥に人殺しの重さを説法してみたが、遥の意志は固い。オレは宮本武蔵を殺す依頼を受けることにした。最終的には自殺しなきゃならないのか?一両でオレは死ぬのか?


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翌朝、遥の仇を調べるため、伊東さんに相談しに行くことにした。

伊東さんが言うには『本阿弥光悦』という有名な芸術家に聞くしかないとのこと。
光悦は祇園の外にいるらしい。ふふふ・・・・・こんなこともあろうかと龍屋の中に隠し通路を掘っておいたのさ・・・  これで誰にも見られずに祇園の外へ出ることができるぜ。

龍屋の床下収納を改造して作った秘密の地下通路を通り洛外町へ出る一馬之介。
刀を腰に携え、いかにも侍的な格好だ。祇園では刀を振るうことはご法度だったが、
外に出たらオレは一介の剣士、バッサバッサ斬りつくしてやるぜ!

んん〜なんかすごい開放感!よーし景気づけに一杯やってから行こうかね。
酒屋で一杯呑んで、ほろ酔い気分で洛外町を散策。見世物小屋で蛇喰らい女を観てから光悦の住む川原町に向かう。

道行く町人に光悦のことを聞いてみると、元々は刀剣関係の家業だったらしいが、書家としても才覚を持っていて、さらに茶の湯や陶芸など、何をやらせても並々ならぬ腕前。
もうまとめて『芸術家』と呼ぶしかないくらい多才な人間なんだそうだ。

一馬之介(俺の何でも屋みたいなものか・・・・・・)

いや、ちょっと違うだろそれ

何でも出来る人と何でもやる人は意味が違うだろ。同列にすんなよ一馬之介。


まあ、そんなこんなで本阿弥光悦と初対面。思わずお前かよ!ってつっこんじまった。
だって顔も声もモロにさ、みんなもよく知ってる盗撮王なんだもんよ

さて、芸術家である光悦が人捜しに役立つのかが分からない。それを素直に光悦に尋ねてみると、ヤツは不敵な笑いを浮かべながら茶釜を回し始めた。

ゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・・・

轟音をたてて座敷が地下に下がる。そこには無数の忍の者が。

光悦「これが俺のもう一つの顔だ。」

光悦「芸術家は表の顔。・・・裏では情報屋としてやっている。」

やっぱりお前もか!何でも知ってる情報屋か。お約束すぎるぞ。

光悦から宮本武蔵の情報を得るために、光悦が盗まれた収集品の奪還を頼まれる。
収集品・・・・・・? お前芸術家だろ?収集って・・・自分の作品じゃないの?



・・・・・・ってなことで、宍戸梅軒率いる盗賊団から光悦のお宝を奪い返すことになった。
しかし宍戸梅軒って名前からして強そうだ。たぶんかなりの強敵なんだろう。
オレも修行して強くなっておかないと返り討ちに遭う可能性がかなり高い。
そこで鍛冶屋で武器を金のある限り鍛えあげ、拾った亀を育てて競争に参戦。
花札や麻雀で勝負勘を養って、梅軒を倒すために万全の準備を整える。


そしていよいよ梅軒が根城にしている洞窟へ。
やっぱ町を出て最初に行くところといえば洞窟だよね

盗賊どもを倒しながら奥へ進むと宍戸梅軒が待ち構えていた。

えっ?! あ・・・あれは・・・・・・ま、真島の兄さん・・・・・・!?

一馬之介「真島・・・・・・真島、生きていたのか!」

梅軒「誰やそれ?」

有無を言わさず梅軒と戦闘。かつて親友と呼んだ男(かもしれない)相手に、躊躇することなく全力で斬りかかる一馬之介。さほど苦労することもなく勝ってしまう。
なんかもう、昔の漫画みたいに戦い終わったら強敵とかいて「とも」と呼ぶ間柄に。

一馬之介「あんた、いつから賊に?」

梅軒「う〜ん、よう覚えてないんやけど、四年前くらいやな。」

どうやら梅軒は四年前に宍戸っていうオッサンに拾われて、いつの間にか賊の親分になってしまったらしい。以前の記憶がない梅軒、オレは過去のことは語らず立ち去った。
今は宍戸梅軒と桐生一馬之介。どちらも過去の名を捨てて生きているのだから。


さて、梅軒から取り返したお宝を光悦に渡しに行こうか。
自然と質屋に向かってしまう足を懸命に抑えつけながら、光悦の家に向かう。
約束どおり宮本武蔵の情報を教えてもらおう。

光悦「話す前に、一つ聞いていいか?お前さんどうして宮本武蔵を捜しているんだ?」

一馬之介「どうしてそんなことを聞くんだ?」

光悦「宮本武蔵ならいるじゃねぇか・・・・・・今ここによ」

ち、違う!オレは武蔵じゃなくて武蔵(たけくら)・・・・・・ってもうやめておこう。
光悦はオレの正体を見抜いていた。なんでもオレの手配書の人相書きをしたのが光悦らしい。うん、こりゃ一本取られたね。いくらなんでも奇遇すぎて参りましたと言うしかないよ。

光悦に聞かれて偽武蔵を捜す理由をペラペラと喋る一馬之介。
依頼内容の守秘義務などあったものではない
そんで光悦から得た情報では、偽武蔵は道場破りを繰り返していて、次は京の名門である吉岡道場に果たし状を送りつけたらしい。了解!一馬之介行きマース!

光悦「気をつけろ。剣士たちが集まる道場ともなれば、過去のお前を知ってる奴がいるか
    も知れないぞ。」

何をどう気をつければいいのかサッパリ分からないけど、次は吉岡道場に行くことになった。オレが行ったら「道場破りキターーーー!!!」とか言われることになるんかな?
ま、そしたら全員ぶっ倒して偽武蔵を待てばいいか。それも望むところだ。
何せ一章で宣言した「一度たりとも負けずに最後まで戦う」は未だ継続中だ。
古牧のじいさんに負けたのはアレ、素手での話だから、無かったことにしてほしい。


吉岡がナンボのもんじゃい!まとめてかかってこいや!!






とりあえず万屋で馬の被り物を買ってから行こうと財布を確認しつつも六章につづく。




六章 『吉岡道場』  
 

京髄一の名門である吉岡道場に、もう一人の宮本武蔵が現れる!
そんな情報を入手したオレは、龍屋で伊東さんと作戦会議をすることにした。
やはり吉岡に入門するのが一番の策だとは思うが、そうは簡単にいかないらしい。
入門試験を受けるためには、祇園藤次という男に賄賂を渡せばうまくいくかも?
ってことで賄賂に使う金、二両を集めることになった。

ちなみに今のオレの所持金は8584文。これが多いのか少ないのかキミたちには判断しかねると思う。ちょっと計算してあげよう、オレの未知なる力 第八感を働かせて為替相場を確認してみようか。

先述の釜揚げうどんが一杯800円としよう。それで換算すると、8584文は約17万円といったところだ。全財産がこれだ、これじゃ大卒初任給にも満たない。
こりゃ急いで仕事して金を稼がないとな。・・・というオレの心境も理解してもらえたかな?


それから番頭の代理、質屋の依頼、揚屋のツケの回収など順調に金を稼いでいく。
だがその途中、流れで阿国という女が公演してる舞台にあがることになってしまった。
オレったら観客の前で傘持って大立ち回り。
そしたら驚いたことに超満員の観客から10両とか50両ものおひねりがバンバンとんでくるんだぜ、さっきの「釜揚げうどん計算式」からすると、200万とか1000万近い金を客が投げてることになるんだ。もう金銭感覚が完全に異次元に飛んでいってる
何ですか?ここは石油王の集まりですか?
まったく、頭おかしい客ばかりだ。

もう、二両ぽっちの金を集めてるオレが馬鹿馬鹿しくなってきたぜ。
もう、二両ぽっちの金を集めてるオレが馬鹿馬鹿しくなってきたぜ。

バカバカしいのも度が過ぎてるので2回言ってみました

舞台で合計千両以上集めてもオレには一文も入らない。
しょうがないので再び地道に仕事して金を稼いでいたら、いつの間にやら12両に。

もう・・・この・・・何? 
オレがこの12両を稼いでる奮闘ぶりが伝えられないのが非常に口惜しい。
編集の都合上と言えば聞こえはいいが、ぶっちゃけボツだ。


とまあ、そんなことで鶴屋の裏口で伊東さんが祇園藤次を連れてくるのを待ってたら、
遥が先輩遊女にイジメられていた。飛び出したい、今すぐ飛び出していって遥を守ってやりたい。そんな時に遥を助けたのが吉野太夫。新造の遊女たちを一喝して店に戻らせる。
そして自分も先に店に戻っていった。そして入れ替わりに出てきたのは祇園藤次。
遥を見つけて声をかけた。いやらしい目つきで遥を舐めるように見てやがる。


  「お譲ちゃん、俺の女になれ」


藤次の野郎、遥に手を出そうとしてるやんけ!なんて炉利魂(ろりこん)野郎なんだ。

すぐさまオレは藤次を止めた。さすがにつるぺた幼女はマズイだろう

一馬之介「あんたの力で吉岡道場に入れせてもらいたい。調べたいことがあるんだ。」

藤次「調べたいこと?・・・アンタ、何を企んでる?」

一馬之介「今は話せない・・・。とりあえず今は入門できるかどうかが先だ。」

そう言って二両を差し出す。

藤次「いいだろう。なんとかしてみよう。」

得体の知れない輩をあっさりと受け入れる藤次。やはり金の力は偉大だ。

藤次「気張りすぎて、吉岡の可愛い門下生、殺さないように気を付けてくれよ。」

藤次は初対面のオレの実力を見抜いているのか?およそ名門道場の中心人物の台詞ではない。まあ、それでも入門試験を受けることはできそうだ。
よっしゃ、試験を受ける前に、一度自分を鍛えなおしておかないとな。
雑魚ばっかり相手にしてきたから剣が鈍ってるかもしれん。


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洛外町に出て少々剣の修行をすることにした。
どうやら町内にみすぼらしい剣術道場があるらしい。少しは勉強になるかもな。

でも剣の修行も大事だが、剣士たるもの精神も鍛えなくては一流にはなれない。
小耳にはさんだ噂にによると、滝で精神修行ができるというので急いで行ってみた。


滝では尼さんみたいなオバサンが立っていて、オレの煩悩を見て・・・・・・煩悩?
オレは剣の修行のために精神を鍛えに来たんだぜ。坊さんになるためじゃない。
煩悩と向き合えて・・・・・・ まあいい、とりあえずやってみるか・・・・・・



 (自主規制)」


な、なんじゃこりゃ〜 これがオレの煩悩か!

誰だこの女? えっ? いんりん・おぶ・じょいとい?知らねぇなあ・・・何人だ?
台湾?琉球の南にある島?和蘭(オランダ)でも葡萄牙(ポルトガル)でもないんだな。
まあいいか、これも修行だ。やってやろうじゃないか。

滝に打たれながら煩悩と闘うのだが、オレったらもう連戦連敗。
何度も滝に飲まれて尼さんに助けられてるんだが、煩悩に負けてると思われたくないから意地で勝ってやったぜ。10回くらいやってたから体中ふやけてシワシワやん。


さて、精神的にはもう大丈夫だと思う。そろそろ町道場に行って剣の修行を始めないと。
洛外町にある慙愧流道場に入ってみた。道場主は渋沢というらしい。
早速「慙愧流・斬岩剣」を伝授してもらうことになり、指南書をもらって読んでみた。

「一刀を抜き、構えながら左スティック正面方向入力と同時にを入力すると、
 踏み込みながらの斬り上げになります。」

あいかわらずわからん!左・・・なんだ? 
をどうすんだ!?

毎度毎度いろんなところで指南書を読まされるが、必ず知らん言葉が入ってる。
未来人のキミたちなら分かるのか?どこの言葉だこれは?
とりあえず正面方向に踏み込みながら斬り上げればいいらしく、斬岩剣を会得することはできたけどなんかスッキリしない。関所前留学を真剣に考えたくなった


さて、技も増えたが、修行としてはまだまだだ。光悦のところに行って修行できるところを聞いてみよう。

光悦「なんなら、俺のところでも修行はできるぜ。」

光悦の修行場を使わせてもらうためにお使いに走らされる一馬之介。
特筆すべきところも特に無いので、団子買って帰ってきて修行開始だ。
カカシ陣というカカシを斬るだけの修行で準備万端とのたまう一馬之介。
正直不安も満載だが吉岡道場に赴くことにした。絶対合格してやるぜ!


どうやらオレの相手は植田という吉岡でも一、二を争う実力者らしい。

藤次「折角の機会だ。あの関ヶ原から生き残った実力 見せてもらおう」

一馬之介「あんた・・・・・・ まさか・・・・・・」

それよりも今は入門試験だ。木刀の手合わせでも負けるわけにはいかない。
さほど苦労もせず勝利。吉岡も恐れるに足りないな。
ところが出自の知れない浪人のオレの入門を吉岡伝七郎は反対する。
ここで当主の吉岡清十郎がやってきてオレの入門をかけて勝負することに。

清十郎・・・・・・いきなり吉岡最大の強敵と真剣勝負とは・・・・・・
しかし宮本武蔵の不敗神話を途絶えさせるわけにはいかない。

唇をギュッと噛みしめて勝負に臨んだところ、思いの他あっさりと勝ててしまった。
吉岡弱ぇぇええ! いや、オレが強くなりすぎてしまったのか。参ったな。
決して読んでるキミたちに見栄を張っているわけではないが、強すぎるな、オレ。


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藤次と二人きりで会話。初めから態度のおかしかった藤次を問いただしてみる。

一馬之介「俺の正体を知っているようだが・・・・・・。」

藤次「俺は何年も前からアンタのことを知ってる。」

藤次「五年前、あの丸目長恵が集めた部隊に俺もいたんだ。」

名声を得るため部隊に入った藤次だったが、作戦に裏があることを感じ取り途中で逃げ出して、京に戻り吉岡道場に入ったそうだ。

藤次とオレは「もう一人の武蔵」に対しての利害が一致し、オレは吉岡の門下生として偽武蔵がやってくるのを待つことになった。


でも正直なところ、もう一人の武蔵より育ててる亀の方が気になるんだよな。
道場に通うくらいなら亀にエサやって賭場で走らせたいんだよ。
ほら、吉岡道場なんか通ってたら愛亀たちにエサやってる時間ないじゃんか。
今まで書いてなかったけど、実はシコシコ競亀してて二匹横綱まで昇進したんだぜ。
武蔵部屋の桐生親方としてはこれ以上の誉れはないってもんじゃないか。


正直、吉岡美穂ならともかく吉岡道場なんてどうでもいい。
亀の調教師として天下を取る夢を追いかけつつ七章へつづく。










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